瀬戸内の島へ行ってきました ① 豊島編
先日、二泊三日で直島・豊島・犬島に行ってきました。
なかでも二日目に行った豊島にある、「豊島美術館」が素晴らしかったのでそのことを覚え書きとして残しておこうと思います。
豊島(てしま)は香川県に区分される、瀬戸内海のきらきらした海と緑が豊かな島で、美術館のほかにも民家や森のなか、海のそばなど、島のあちこちにアート作品があります。
私は岡山県側から定期船で一日目は直島、二日目に直島から豊島へ渡りました。宿の人に言われて気づいたんですが、豊島はコンビニも信号もないそう。島は坂道が多いけれど、電動自転車があればアート作品を見ながらでも一日で十分ゆっくり回れるくらい。のんび〜りした空気と、豊かな緑と、住民の人も親切で、とっても居心地のよい島でした。
私は家浦港という港から回ったので、豊島美術館へは自転車で30〜40分もあれば着く感じでした。途中途中で瀬戸内芸術祭の作品があるので、それらをゆっくり見てご飯も食べてってしていると、坂道が多くてもしんど〜って感じにはならないです。
ただし、電動自転車ならばって文言が付くけれど。電気の力を借りなければ、私の場合は美術館に着く頃にはぐったりで鑑賞どころじゃなかったはず……。ましてや、時間帯を変えてもう一度美術館に来たい、と考えて島をもう一周する、なんてことはやらなかったと思う。(電動チャリでもさすがにちょっとぐったりした)
体力に自信のある方以外は素直に電動自転車をレンタルして回るのがよいと思います。
坂のなかに家が密集しているゾーンには「家プロジェクト」という民家を利用したアート作品がいくつかあります。小島によくある坂のなかにちまちま家が建ち並んでる景色がすごく好みなので、作品を巡る以外にも楽しみがあってとてもよかったです。
豊島は水の豊かなところのようで、「唐櫃の清水」というのを謳っていて、民家の近くには神社と一緒に、湧き水に自由に触れられる場所もありました。
手足洗場…めっちゃ生活に身近な感じ
アート作品の受付は、島の住人!って感じのおばあちゃん・おじいちゃんだったり、ボランティアの若い人だったりします。ボランティアの人はその島だけじゃなくって、瀬戸内芸術の他の島も担当してぐるぐる回るよう。
よく日に焼けた「島〜っ」て感じのおじいちゃんとかから、作品のこと、作家さんが今もたまにメンテナンスに島へ来るんですよ〜とか、島の来歴とか生活とか、色んな話を聞けてそれもまた楽しい。全ての人がそうかはわからないけど、作品や美術館が島の人たちの生活に溶け込んでいるようで、それもしみじみよかった。
家プロジェクトのなかでは、「ストーム・ハウス」というのが印象に残っています。靴を脱いで畳敷きの民家のなかに入れば、ガラスを雨がどんどん濡らしていったり、雷に家が振動したりする様を、心細さと非日常にちょっとわくわくする気持ち、徐々にお天気に向かっていくときのほっとした気持ちなどとともに味わえます。
豊島はオリーブの栽培も盛んだそうで、山道の脇にはオリーブ畑が生っていたり、宿の庭にも普通にオリーブの木が生えていたりします。豊島美術館へ行く途中には、「オリーブ牛」と幟があって牛がのんびり寝転んでいました。子牛ちゃんもいました。
そして豊島美術館目指して坂道をサーッと気持ちよく下っていくと、う…海!
目の前に広がる海!空!
うお〜っ瀬戸内海とはこのことよ!とテンションがあがる。
そして横手には見事な棚田!だんだん!
棚田はアートプロジェクトに伴って近年再生させたものらしいです。見事な景色。
この気持ちよい坂を下りきる手前、脇に不思議な形をした、白いオブジェのようなものがあります。
外観を素敵に撮れてた写真がないので微妙なんですが……これが豊島美術館です!
ゆったりカーブする白い道と、ことさら主張することなく緑のなかにすーっと横たわるまぁるい洞窟みたいな建物……素敵!
中はもっと素敵なんですが、記事が長くなってしまうのと私の体力が尽きたので……豊島美術館に関してはまた次の記事に書こうと思います。