2014-01-01から1年間の記事一覧

映画『ショート・ターム』

先日、『ショート・ターム』という映画を観てきました。 家庭や心に問題を抱える10代の子どもが期間限定で暮らすシェルターにケアワーカーとして勤める女性と、子どもたちの話。 演者たちのまなざしが印象的だった。 傷ついた子どもたちを、辛抱強く見つめ、…

瀬戸内の島へ行ってきました ③犬島編

前回と前々回の記事に続く、瀬戸内の島の旅行の覚え書き。もうすでに忘れかけていっている、残念な私の記憶力。蒸発した記憶は言葉にできず写真多め。 豊島から20分ほどフェリーに乗れば、渋い黒色のシックな建物が、犬島の港の入り口に控えている。フェリー…

瀬戸内の島へ行ってきました ②豊島美術館編

前回の記事で書いた豊島への旅行の覚え書きの続きです。 太陽にきらきらと反射する穏やかな海と青い空を臨んだ坂道をくだれば、青々とした緑のなかにゆったりと横たわる、曲線でできた白い建物が見えてくる。 小さな入り口のある雫のような形のものがひとつ…

瀬戸内の島へ行ってきました ① 豊島編

先日、二泊三日で直島・豊島・犬島に行ってきました。 なかでも二日目に行った豊島にある、「豊島美術館」が素晴らしかったのでそのことを覚え書きとして残しておこうと思います。 豊島(てしま)は香川県に区分される、瀬戸内海のきらきらした海と緑が豊か…

『小さな風景からの学び』展 ー場の人格、静かなリレー

先週、『小さな風景からの学び』という展示を観てきました。 芸大研究室の教授や学生、スタッフが「気になる」風景をひたすらに撮影し、累計18,000枚の写真を分類し、選び出した写真をずらりと並べた展示です。 チラシで見つけてから、これは絶対に自分の好…

『街の人生』 ー他者に見る自分

岸政彦『街の人生』を読みました。 帯文は、「外国籍のゲイ、ニューハーフ、摂食障害、シングルマザーの風俗嬢、ホームレスたちの『普通の人生』」。 著者自身がインタビューしたもの、著者のゼミ生によるインタビューを、極力語り手の言葉や雰囲気をそのま…

眼球と頭で地球を丸ごとこねくりまわす

先週金曜、『歩きながら考える』というリトルプレスの最新号刊行を記念した、菅俊一さんの ”目に見えないつながりを発見する”と題されたレクチャーを聴いてきました。 日常のなかでだって、自分さえ意識していれば、おもしろいことはたくさん転がっているは…

WOOD JOB! 土地と時の流れに身をおくこと

『WOOD JOB !〜神去なあなあ日常〜』を観てきました。 大学受験に失敗した都会の少年が、爽やかに微笑む長澤まさみのイメージポスターにつられて、1年間の林業研修で地方に住まう話。 森の湿った土や木、澄んだ空気の香りが、スクリーンから漂ってきそうな…

ことほぎ俳句会!東京マッハ

先週末、『東京マッハ』という俳句のイベントに行ってきました。 4人+ゲスト1人の5人が事前に6句ずつ俳句をつくり、当日作者を伏せてそれぞれが好きな句を6句(並選)、いっとう好きな句をひとつ(特選)、どうだろう、ひとこと言ってやりたいって句ひ…

落とし物を通じてどこかの世界を覗き見る

先々週、世田谷文学館で開催されている『星を賣る店 クラフト・エヴィング商會のおかしな展覧会』を観てきました。 装幀を主に手がけてきた ”クラフト・エヴィング商會” が作ったり、拾い上げたりした品々にくすりとする視点からなる文章を添えた、軽やかな…

『ゼロ・グラビティ』- 観なきゃソン!震えにゃソン!孤独に震えろ!

映画『ゼロ・グラビティ』、三回観ました。 初回の体験強度がすさまじく、あの体験をもう一度…もう一度感じたい……とヤク中のようにふらふらともう二回映画館へ足を運んだ。同じ映画を映画館へ三度も観に行くのは人生初体験です。 ほとんど物語らしいものはな…