感想

春だぜ!祭りだ!句会行こうぜ!

公開句会イベントの東京マッハが、2週間前『大東京マッハ』なる名称でいつもよりも大規模で開催され、行ってきたので覚えている限りで覚え書きを残しておこうと思います。 何ヶ月かごとに開催されていて、時間の合う限りは行くようにしてます。東京マッハ以…

『小さな風景からの学び』展 ー場の人格、静かなリレー

先週、『小さな風景からの学び』という展示を観てきました。 芸大研究室の教授や学生、スタッフが「気になる」風景をひたすらに撮影し、累計18,000枚の写真を分類し、選び出した写真をずらりと並べた展示です。 チラシで見つけてから、これは絶対に自分の好…

『街の人生』 ー他者に見る自分

岸政彦『街の人生』を読みました。 帯文は、「外国籍のゲイ、ニューハーフ、摂食障害、シングルマザーの風俗嬢、ホームレスたちの『普通の人生』」。 著者自身がインタビューしたもの、著者のゼミ生によるインタビューを、極力語り手の言葉や雰囲気をそのま…

眼球と頭で地球を丸ごとこねくりまわす

先週金曜、『歩きながら考える』というリトルプレスの最新号刊行を記念した、菅俊一さんの ”目に見えないつながりを発見する”と題されたレクチャーを聴いてきました。 日常のなかでだって、自分さえ意識していれば、おもしろいことはたくさん転がっているは…

WOOD JOB! 土地と時の流れに身をおくこと

『WOOD JOB !〜神去なあなあ日常〜』を観てきました。 大学受験に失敗した都会の少年が、爽やかに微笑む長澤まさみのイメージポスターにつられて、1年間の林業研修で地方に住まう話。 森の湿った土や木、澄んだ空気の香りが、スクリーンから漂ってきそうな…

ことほぎ俳句会!東京マッハ

先週末、『東京マッハ』という俳句のイベントに行ってきました。 4人+ゲスト1人の5人が事前に6句ずつ俳句をつくり、当日作者を伏せてそれぞれが好きな句を6句(並選)、いっとう好きな句をひとつ(特選)、どうだろう、ひとこと言ってやりたいって句ひ…

落とし物を通じてどこかの世界を覗き見る

先々週、世田谷文学館で開催されている『星を賣る店 クラフト・エヴィング商會のおかしな展覧会』を観てきました。 装幀を主に手がけてきた ”クラフト・エヴィング商會” が作ったり、拾い上げたりした品々にくすりとする視点からなる文章を添えた、軽やかな…

『ゼロ・グラビティ』- 観なきゃソン!震えにゃソン!孤独に震えろ!

映画『ゼロ・グラビティ』、三回観ました。 初回の体験強度がすさまじく、あの体験をもう一度…もう一度感じたい……とヤク中のようにふらふらともう二回映画館へ足を運んだ。同じ映画を映画館へ三度も観に行くのは人生初体験です。 ほとんど物語らしいものはな…

『風立ちぬ』を観たぜ!

昨日、ジブリ新作の『風立ちぬ』を観てきました。 抜けるように青い空とそこに浮かぶ白い雲、夏休みのひとときを切り取ったようなそんなモチーフを感じると、私はいつもなんだかきゅっと切なくなる。 本作も、青い空、白い雲、吹き抜ける風といったイメージ…

読書のフェス ー巨大な脳内体験

先週、読書のフェスへ行ってきました。 様々な分野の創り手が、野外にて朗読し、読書という行為を他者と共に体験するというイベント。 どんなイベントか掴みきれず、本当に楽しいかしら、でもフェスって言われると何でも楽しめちゃう気がしちゃうから楽しい…

ありがたい口元の陰影

円空展を観てきました。 17世紀に修験者として諸国を巡って、行く先々の村に仏像を残したそうな。 一生のうちに12万体掘る!と決めた円空さんの仏像は、今も5000体以上残っているらしい。 今回の展示で見られた仏像たちは、ほとんどが両手で持ち上げられ…

飛び去る未来 いつかあったキラキラ

ミランダ・ジュライ監督・脚本・主演の『ザ・フューチャー』を先日観ました。 30代の半ばを過ぎた、付き合って4年目のカップルのお話。初めっから胸にきりきりきました。 このカップルは、何者にもなれなかった私たち、なのです。 「もっと賢くなりたかった…

シャルダン展

シャルダン展を見ました。1/6の最終日。美術館の展示最終日は混むから、もっと早く行こう行こうと思いつつ毎回最終日。 通勤路にシャルダン展のポスター、『木いちごの籠』が貼られてから、その絵のなんとも言えぬ佇まいに惹かれて行こうと思っていた。 …

大友克洋GENGA展 と ポロック展

ハッ!ネガティブなこと書いてたらなんか心配げな広告挟まれてる!いやん こないだ、大友克洋とポロックの展示を観に行きました。 ちゃんと感想練ってからいんた〜ねっとに載せようと思っていたのだけど、もう記憶も薄れてきているので放流してしまいます。 …

『エリ・エリ・レマサバクタニ』を観たよ!

少し前に。 「芸術」のなかでは、絵は停滞し、閉じ込めて存在し続ける感じで、映画は時間と共に流れるものではあるけど、過ぎても低音がずっと底で流れ続けてるようなイメージ。 いっぽうで音楽は、絵や映画と違って一瞬一瞬が蒸発、昇華してゆくような印象…

映画『空気人形』を観たよ!

みんなそれぞれの孤独があって、埋められない空っぽさに少しずつ歪みを抱えながら生きている。 彼女だけでなく、みんな何かの代替品なの。けど代用品でも誰かの風になりうる。 風はいつまでもそこに留まって満たし続けることは叶わないけど、循環する。誰か…